| 項目 | 内容 |
|---|---|
| エリア | 京都府木津川市 |
| お悩み | 道路に面した法面(斜面)が土のままで、暖かくなると膝の高さまで草に覆われる。自分で草を抜いたところ、数日後の大雨で土が家の前の道路へ流れ出してしまった |
| 施工内容 | 法面の草を表土ごとすき取り、道路との境に土留めブロックを設置。法面上部に目隠しフェンスを立て、真砂土で斜面を整え直したうえで防草シートを敷設。工事後に水が抜けなくなったため、排水管を側溝へ通した |
| 結果 | 法面の草取りが要らなくなり、雨が降っても土が道路へ流れなくなった。道路から家の中も見えなくなった |
こんにちは、西原造園の西原です。今回は、京都府木津川市のY様邸で行った、法面の雑草対策の事例をご紹介します。
Y様のお宅は、道路に面した部分が法面(のりめん)になっています。斜面のことですね。新しくお家を建てられたとき、外構の工事だけは後回しにされていました。ちょうどお子さんが生まれる時期で、そこまで手が回らなかったそうです。
法面も土のまま。草もそんなに生えないだろう、と思っておられたんですね。ところが暖かくなってくると、この法面が一気に草に覆われてしまいます。そこでY様は一度、この草をご自身で全部抜かれました。ただ、その数日後の大雨で、事態はもっと悪くなってしまいます。
そこで今回は、もう草取りをしなくていいように、法面ごと作り直す雑草対策を行いました。ただですね。防草シートを敷いて終わり、というわけにはいきませんでした。斜面の雑草対策は、草を止めることだけを考えると、うまくいかないことがあるんです。
なぜそうなるのか。実際の工事の順番に沿って、ご説明していきます。
【この事例はこんなお悩みの方にお勧めです】
- 道路や隣家に面した斜面の草が、毎年手に負えなくなる方
- 一度は自分で草を抜いてみたけれど、かえって困ったことになった方
- 斜面に防草シートを敷きたいが、平らな庭と同じやり方でいいのか分からない方
- 人工芝ではなく、自然の緑で覆いたいと考えている方
- 家の前のことで、ご近所に気を遣わせているのが気がかりな方

西原 智(西原造園 代表)
奈良県で庭リフォーム・外構工事を行う現役職人
奈良県を中心に庭リフォーム・外構工事を行う西原造園代表。
西原造園は1981年創業、奈良県内での施工実績は2000件以上。Google口コミでも多くのお客様から評価をいただいています。
これまで「雑草管理が限界になった庭」「人工芝を選んだ庭」「生垣をフェンスに変えた庭」など、個人宅の庭づくり・リフォーム工事を中心に奈良県特有の土壌・気候・生活背景を踏まえた庭の悩みを数多く解決してきた。
本記事で紹介している内容は、実際の施工現場で判断し、改善してきた事例・経験に基づくものであり、カタログや机上誌知識ではなく「現場で結果が出た方法」のみを解説している。
奈良新聞や全国紙「ガーデン&エクステリア」掲載歴あり。父は一級造園技能士、母は一級造園施工管理技士。地域に根ざし、「あとで後悔しない庭づくり」を第一に考えることを信条としている。
ご相談のきっかけ|草を抜いたら、土が道路へ流れ出した

Y様が最初にお困りだったのは、草の量そのものでした。
土がむき出しのままでしたから、草はあまり生えてこないだろうと思っておられたそうです。で、実際に暖かくなってみると、これがなかなか大変だったんですね。大量に生えてきて、一人では管理できない状態になっていました。
家の前ですから、通る人の目にも留まります。放っておくわけにはいきません。
かといって、平らな庭とは違います。足元は斜めで、すぐ下は道路。草を刈るだけでも、ひと仕事なんですね。

そして、ここからが本当の問題でした。
草を全部抜かれた数日後に降った、あの大雨です。
翌朝、家の前の道路に出てみると、法面から流れ出た土が、茶色い筋になって残っていたそうなんです。自分の家から出た土を、ご近所の方がよけながら通っていく。自分の家のことで、ご近所に気を遣わせてしまっている。これは、しんどいですよね。
草を抜いたことで、土を押さえるものが無くなっていたわけです。
放っておけば、草は伸び放題。かといって抜けば、また土が道路へ流れる。Y様がこの法面に手を出せなくなっていたのは、これが理由でした。
で、実際に現場を見せていただくと、法面と道路の境には何も無く、土がそのまま道路へ落ちていく状態でした。それと、法面の上。ここにも何も無いので、道路から家の中が見えていました。

ご提案内容|草を止める前に、土を止める
西原造園では、お庭のコーディネーターが最初にじっくりと時間をかけて、現場検証とカウンセリングを行います。
そこで私たちが考えたのは、草を止めながら、どうやって土が流れ出るのを防ぐか、でした。
つまりですね。草を抜けば、土は流れていきます。ということは、この法面は、土を受け止める場所を先に作らないといけません。ここが今回の起点になりました。
そしてもう一つ、Y様にはご希望がありました。この法面を、人工芝ではなく、自然の緑で覆いたい。クラピアというグランドカバーを植えたい、というお話です。
「草は生やしたくない。でも、緑は欲しい」
実はY様、そのための防草シートまで、ご自身で調べて選んでおられたんですね。法面と平らな庭とでは使う用途が違うので、何にすればいいのかを、かなり考えられたそうです。
ですので今回は、ご予算とご希望をすり合わせたうえで、こんな計画にしました。
【今回ご提案した内容】
- 道路との境に土留めのブロックを積む
斜面の足元で土を受け止めます。もう、土が道路へ出ていくことはありません。今回の工事の中心になる部分です。 - 法面の上に目隠しのフェンスを立てる
道路から家の中が見えていたところを隠します。斜面のいちばん高い縁に立てることで、視線が切れます。 - 法面を真砂土で作り直し、防草シートで覆う
草を土ごと取り除いたあと、斜面の形を整え直してからシートを敷きます。このシートが、おもしろいんです。草は下から一本も通さないのに、上から植えたクラピアの根だけは、地面まで届く。草は生えない、でも緑は育つ。Y様が言われた二つが、これで同時に叶います。

施工内容|草・土・水を順番に止める法面の雑草対策
ここからは、実際の工事を順番にご説明します。
今回の工事は、上から下へ、そして草・土・水の順に進んでいきました。この順番そのものが、斜面の雑草対策の要点でもあるんですね。
草は刈らずに、土ごと取り除く
まず取り掛かったのは、法面の草を取り除く作業です。ミニユンボで、表面の土ごと削り取っていきます。

これ、実はすごく大事なところなんですね。刈っただけでは、土の中に草の種や根がそのまま残ります。そこからまた生えてくるので、土ごと取ってしまうわけです。

法面一面ぶんですから、これがなかなかの量です。すき取った草と土は、軽トラックで運び出しました。

草が無くなって、土だけの法面が出てきました。

同じお悩みの方にお伝えしたいのが、ここなんです。防草シートを敷いたのに草が出てくる場合、原因はシートそのものより、その下に何を残したかにあることが多い。刈るだけで済ませてシートをかぶせると、下に残った種や根から草が出て、シートを持ち上げてしまいます。
どのシートを選ぶかより前に、シートの下をどうするか。ここで結果が変わってくるんですね。
道路との境で土を受け止め、上には目隠しを
では次に、法面の上の縁からです。
溝を掘って、砕石を入れて突き固め、その上にブロックを据えていきます。

ブロックの穴には鉄筋を立てて、モルタルで固める。目隠しフェンスの土台です。

この土台の上に柱を立てて、フェンスを取り付けていきます。道路から家の中が見えていたところも、これで隠れました。

そして、今回のいちばんの目的。土が道路へ流れ出るのを止める工事です。

まずは道路との境を掘って、砕石を入れます。

そして、基準になる高さを出していきます。
道路に沿って25メートル。しかも法面は、場所によって高さが違います。ここがずれると、最後までずれたまま積み上がってしまうんですね。正直なところ、今回いちばん時間をかけたのが、この高さ決めでした。

高さが決まったら、土留めのブロックを一段目、積んでいきます。

一段目が積み上がったら、その裏側に土を戻します。そして、次の段。同じように積んでいきます。

さらに、お隣との境にもブロックを積みました。こちらは、法面の土がお隣の壁を汚してしまわないためですね。

これで、雨が降っても土が道路へ流れ出ることはありません。
斜面の雑草対策で土留めが必要かどうかは、「草を抜いたときに土が動くかどうか」で見当がつきます。動くようなら、シートより先に足元を止める工事が要る、ということになります。
防草シートで草を止め、水の逃げ道をつくる
草ごと表土を取っていますので、法面の形を作り直すところからです。
新しい真砂土を入れて、斜面をゆるやかにしていきます。こうしておくと、クラピアが植えやすくなりますし、あとの管理もぐっと楽になるんですね。

平らな場所ならコンパクターで締め固めるところですが、法面ではそうもいきません。トンボで少しずつ、上から下へ。土の面を整えていきます。

そして、いよいよ仕上げの防草シートです。
このシート、法面ですから、広げたそばから滑り落ちてきます。板を当てて押さえながら、上から順に。ピンを打って、法面に張っていきます。

これで、草は下から出てこられません。工事はこれで終わり、のはずでした。
そのあとの雨で現場を見に行くと、法面の下に水がたまっていたんです。しかも、これがなかなか引かない。

土留めのブロックで、法面の足元をぐるりと止めましたよね。土が流れ出ないようにしたぶん、雨水の逃げ道まで無くなっていたんです。
正直に言うと、ここは読み切れていませんでした。
このままでは、雨のたびに水がたまります。たまった水があふれれば、行き先は結局、道路です。Y様が悩まされていたことが、そっくりそのまま戻ってくることになります。
さて、どうするか。
持ち出したのは、コアドリル。コンクリートにまぁるい穴を開ける機械です。これで、土留めのブロックに穴を開けていきます。

そこへ排水管を通して、道路側の側溝へつなぎます。
管のまわりには砕石を入れます。土で埋め戻すとただの穴になってしまうので、砕石で埋めて、水が抜けるようにしておくんですね。

すると、たまっていた水が管を通って、側溝へ流れ出ていきました。

これで、雨が降っても、水が溜まって溢れることはありません。
斜面の足元を土留めで囲うと、土と一緒に水の逃げ道まで塞いでしまうことがあります。雑草対策と、雨水の行き先。この二つは、できれば同時に考えておきたいところです。
こうして、すべての工事が完了しました。
施工後の変化|草取りも、雨のあとの心配もなくなった
無事に完成したY様のお庭がこちらです。

草に埋もれていた法面は、防草シートで覆われて、道路との境には土留め、上には目隠しのフェンスが入りました。
変わったことは、大きく三つあります。
法面の草取りという作業そのものが無くなりました。斜面に登って草を刈る必要も、抜く必要もありません。
雨が降っても、土が道路へ流れ出なくなりました。お隣のレンガ塀を汚す心配もなくなったわけです。
道路から家の中が見えなくなりました。

そしてもう一つ。雨が降るたびに家の前の道路を気にされていた、あの状態が無くなりました。ご近所の方に土をよけて通らせてしまうこともありません。Y様がいちばん気にされていたのは、草そのものよりも、家の前で起きていることのほうでした。これ、かなり大きな変化ですよね。
なお、この法面はここで完成ではありません。防草シートの上には、これからY様ご自身が選ばれたクラピアを植えて、緑を育てていかれるそうです。
管理に追われていた場所が、これから手を入れていく場所に変わりました。
お客様の声|草の管理が要らなくなって、ありがたい
工事の引き渡しのときに、Y様にお話を伺いました。
施工前のお悩みは、やはり管理のことでした。土がむき出しで雑草の処理に手間がかかっていたこと。草はあまり生えないと思っていたら大量に生えて、一人では手に負えなくなったこと。
そして法面なので、草を抜いてしまうと土が崩れてしまう。かといって残しておくと、周りにも雑草の種が飛んでいく。どうやって管理すればいいのか、そこがずっと分からなかったとお話しくださいました。
業者選びについても伺いました。
Y様はインターネットで、他社さんも含めていろいろな施工事例をご覧になっていたそうです。施工事例の雰囲気が好みだったことと、寄せられている「お客様の声」を読まれたこと。この二つが、お問い合わせのきっかけになったとのことでした。
新築時の外構をお願いした業者さんとも比べられたそうですが、当時はお互いに忙しく、じっくり相談できないまま進んでしまったところがあったそうです。
最終的に何社かのお見積もりを取られたうえで、決め手になったのは「一番話を聞いてくれたこと」「工事を丁寧にやってもらえそうだと感じたこと」だとお話しくださいました。
ご相談の段階でよかった点としては、返事が早かったこと。そして、プランを3つ出したので選びやすく、そこから相談もしやすかったことを挙げてくださいました。
そして、工事を終えられての実感です。
「きれいになったなというのと、法面に関しては、雑草の管理も今は必要なくなっているので、とてもありがたいです」
想定外によかった点として挙げてくださったのが、目隠しフェンスと既存の部分との境目でした。少しだけ外とのつながりが残る形になったことで、この先この庭をどう使おうか、という想像が膨らんだとのことでした。
最後に、同じように業者選びで迷っている方へということで、こんなふうにお話しくださいました。自分でバリバリ決めていくというより、ぼんやりとした理想でもいいので相談しながら進めたい方には、ちょうどいいのではないか、と。
奈良県内で法面の雑草対策や庭リフォームをお考えの方へ
- 斜面の草取りが体力的に難しくなってきて、業者に頼むか迷っている
- 草を抜くと土が流れてしまい、どこから手をつければいいのか分からない
- 斜面に防草シートを敷きたいが、平らな庭と同じやり方でいいのか判断がつかない
斜面は、現場ごとに高さも角度も、雨水の流れ方も違います。写真を見せていただくだけでは判断しきれない部分が多く、実際に伺ってみて分かることもよくあるんですね。
西原造園では、現場の状況を確認したうえで、今お困りのこと、その斜面がどうなっているのか、これからどう使っていきたいのかを、ご一緒に整理していきます。
そのうえで、どこまでを工事し、どこからはご自身でされるのかも含めて考えていければと思います。今回のY様のように、下地は私たちが作り、仕上げの植栽はご自身で、という進め方もあります。
まずは一度、お庭の状態を見せていただくところからで構いません。無料診断を承っておりますので、お気軽にご相談ください。















