庭の笹、刈っても刈ってもまた生えてきませんか。
実はこれ、刈り方が足りないわけでも、皆さんの手入れが甘いわけでもないんですね。笹(ささ)という植物は、土の中で横に茎を伸ばして増えていくんです。この茎を地下茎(ちかけい)といいます。つまり地上に出ている部分をどれだけ刈っても、土の中に残った茎から何度でも生えてくるということなんですよ。
しかもこの地下茎、かなり厄介でして。地下茎を取らずに上からコンクリートを打っただけだと、壁のきわにできたわずかな隙間から出てきます。 駐車場にすれば二度と生えてこないだろう、そう思って工事をしたのに、数年後に壁ぎわから笹が生えてくる。実際にそういうお庭を見てきました。
ちょっと怖くないですか。
ただし誤解しないでいただきたいのが、コンクリートが悪いわけではないということです。地下茎をきちんと取って、きわの処理までやってあれば、コンクリートは笹を抑える強い方法になります。今回ご紹介する2軒目のお庭が、まさにそのやり方です。
はい、こんにちは。奈良県で造園業をしております、西原造園です。今回は、この厄介な笹をどうやって根から絶つのか。実際に施工した2軒のお庭をお見せしながら、ご自宅で進めるときの手順と、業者に頼んだほうがいい場合の見分け方までお伝えしますね。
先に結論だけ言っておきますね。笹の駆除でやることは4つです。掘って取る、薬で枯らす、刈り続けて弱らせる、上から遮る。 これをお庭の状態に合わせて組み合わせます。どれか1つで終わることは、まずありません。
それでは早速いってみましょう。
- 笹が何度も生えてくる理由
- 掘る、枯らす、刈る、遮るの4つの方法と、どれを選ぶかの目安
- 除草剤の選び方と、撒く時期
- 石灰や熱湯で本当に枯れるのか
- 駆除したあとに、また笹が生えてくる場所
- 自分で進められる庭と、業者に相談したほうがいい庭

西原 智(西原造園 代表)
奈良県で庭リフォーム・外構工事を行う現役職人
奈良県を中心に庭リフォーム・外構工事を行う西原造園代表。
西原造園は1981年創業、奈良県内での施工実績は2000件以上。Google口コミでも多くのお客様から評価をいただいています。
これまで「雑草管理が限界になった庭」「人工芝を選んだ庭」「生垣をフェンスに変えた庭」など、個人宅の庭づくり・リフォーム工事を中心に奈良県特有の土壌・気候・生活背景を踏まえた庭の悩みを数多く解決してきた。
本記事で紹介している内容は、実際の施工現場で判断し、改善してきた事例・経験に基づくものであり、カタログや机上誌知識ではなく「現場で結果が出た方法」のみを解説している。
奈良新聞や全国紙「ガーデン&エクステリア」掲載歴あり。父は一級造園技能士、母は一級造園施工管理技士。地域に根ざし、「あとで後悔しない庭づくり」を第一に考えることを信条としている。
【動画】笹を根から駆除した2つの施工事例
まずはこちらの動画をご覧ください。
笹が庭一面に広がった状態からでも、ここまで変わるんですよ。今回ご紹介するのは2軒のお庭でして、1軒は奥に重機の入らない通路があって手作業が要ったお庭、もう1軒は最後まで重機で進められたお庭です。同じ笹の駆除でも、庭の条件でやることがここまで変わります。
香芝市T様|重機の入らない通路は、地下茎ごと手で抜いた
奈良県香芝市のT様は、親御さんから受け継がれたお住まいに移られたご夫婦です。手入れが行き届かないうちに笹が生い茂って、ブロック塀を越えてお隣まで伸びていました。ここまで茂ると、中がどうなっているか見えません。実際、茂みの奥にスズメバチが巣を作っていて、奥様が刺されて病院に行かれたこともあったそうです。


T様邸で選んだのは、除草剤ではなく掘り起こしでした。健康面が心配なので薬は使わないでほしい、というご要望があったからです。
薬を使えば楽なのに、と思われるかもしれません。実際そのとおりで、除草剤は笹にちゃんと効きます。 弊社も、笹よりずっと太い孟宗竹をデゾレートAZ粒剤で枯らしています。ですからこれは、薬が効かないから掘ったという話ではないんですよ。
さて、掘るとなると、重機で一気に起こすのがいちばん早いんですね。広い範囲は、それで進められました。ところが庭の奥の通路が狭くて、そこだけ重機が入らないんですよ。手で掘るしかないわけですが、笹の地下茎は固くて、スコップの刃が入っていってくれません。

そこで使ったのがペンチ(プライヤー)です。地下茎をつかんで引くと、手で引くより何倍もの力がかかって、ズボッと抜けるんですよ。

仕上げは、前庭がこれから畑や花壇を作りたいというご希望でしたので土のまま。それ以外は厚い防草シートを敷きました。休みの日を草刈りに使わずに済むようになったと喜んでいただいています。




奈良市H様|重機で撤去し、塀際は防草シートを立ち上げてコンクリート
続いて奈良市のH様です。こちらもご両親から受け継がれた庭に、笹が家のまわりまで広がっていました。草刈りをしてもすぐに伸びてしまうのがお悩みでした。

H様邸では小型の重機を入れて、地中の根と地下茎をできるかぎり撤去しました。T様邸のような狭い通路がありませんので、こちらは最後まで重機で進められたんですね。
違うのはこの先なんですよ。ブロック塀のきわに溝を掘って、防草シートを15センチ立ち上げて施工しているんですね。通路の部分は、砕石を敷いて転圧したうえに防草シートを敷いて、その上からコンクリートを打ちました。周囲は砂利敷きで仕上げています。


なぜ塀際だけ、わざわざ溝まで掘ったのか。実はここが、笹のいちばん生えやすい場所なんですよ。その理由は次の章でお伝えしますね。

つまり同じ笹の駆除でも、重機が入るかどうか、そこを何に使いたいかで、やることがここまで変わります。この2つは、あとで業者に頼むかどうかを決めるときにも効いてきます。
笹の駆除が難しい本当の理由
刈るだけでは駆除できない理由は1つです。笹は、土の中を横に走る茎で増えるからなんですよ。この茎を地下茎(ちかけい)といいます。
名前は聞いたことがあっても、中身までご存じの方は少ないと思います。地下茎は根ではありません。茎です。 地面の下で横に伸びている、笹の本体なんですね。
茎ですから、竹と同じように節(ふし)があります。その節から、上へは新しい笹が立ち上がり、下へは根が出ます。地上に出ている笹って、一本ずつ別々に生えているように見えるじゃないですか。ところがあれは全部、土の中の地下茎の節から出たものなんですよ。ですから掘ってみると、離れた場所の笹まで一本の地下茎でつながっています。



深さはおよそ10センチから30センチのところを走っています。ですから表面を数センチ削った程度では届きません。 ちなみに竹はもっと深く、国の調査では地下20センチから40センチとされています。
この「節から何度でも出てくる」という性質が、ほかの雑草と笹を分けているんですね。
地上部を刈っても地下茎が残る
この地下茎、ただ横に伸びているだけではありません。養分を蓄える倉庫にもなっているんですよ。ですから地上を刈り取っても、蓄えた分を使って新しい芽が出てきます。何度刈っても生えてくるのは、生命力が強いからではなくて、使える蓄えが土の中に残っているからなんですね。
しかも、その養分は横へ送ることもできます。日の当たる場所で光合成をして、日陰にある地下茎まで届けるわけです。だから家の北側や物置の裏みたいな暗い場所からでも、笹は生えてきます。日当たりが悪いから大丈夫、とはならないんですよ。
つまりですね。笹の駆除で見るべきなのは、地上に何本生えているかではありません。土の中で地下茎がどちらの方向に、どこまで伸びているかです。一本つかんで引いてみると、思っていたよりずっと遠くまでつながっていることがありますよ。
コンクリートを打っても壁際の隙間から生えてくる
冒頭でもお伝えしましたが、地下茎を残したままコンクリートで庭を固めると、数年後に壁のきわから笹が生えてくることがあります。
なぜかと言いますと、コンクリートは気温で伸び縮みするからなんですね。建物の外壁やブロック塀とくっつけて一体で打つと、動いたときにひび割れてしまいます。ですから接するところは、はじめから縁を切って、目地(めじ)を入れておくんですよ。
つまりこの目地は、コンクリートをわざと切ってある場所です。中身も柔らかい材料でできていて、固まったコンクリートとは違います。笹の地下茎は、ここを通って上に出てきます。
隙間ができる場所は決まっています。建物の基礎、ブロック塀、既存の土間との継ぎ目。それと、広い面積に打つときに区切りとして入れる伸縮目地(しんしゅくめじ)と、ひび割れたところですね。
ということは、逆に言えばこうなります。コンクリートを打つ前に地下茎を取って、きわの処理までしておけば、コンクリートは笹をしっかり抑えてくれるんですね。H様邸で塀のきわに溝を掘って防草シートを立ち上げてからコンクリートを打ったのは、まさにこの隙間を通らせないためでした。
逆にやってはいけないのが、下地の工程を省いて表面だけ固めてしまうことです。では下地とは何をするのか。弊社の場合、コンクリートの下は砕石を敷いて転圧し、ワイヤーメッシュという鉄の網を入れてから流します。この工程は仕上がると見えなくなりますから、見積書に書かれているかどうかで確かめてください。書かれていない見積もりは、安く見えても後で困ることになりますよ。
隣の土地から入ってくることもある
もう一つ、ご自身の庭だけを見ていても解決しないケースがあります。隣の土地に笹があるときですね。地下茎は敷地の境界を越えて伸びますから、こちら側でどれだけ丁寧に取っても、外から入ってくる分は止まりません。
見分け方は簡単ですよ。庭の真ん中では生えないのに、塀ぎわだけ毎年生える。こういう場合は、外から入ってきていると考えられますね。
この場合は、境界に沿って溝を掘って、防根・防竹シートを埋める対策まで含めて考えることになります。深さは50センチほどが目安です。国の森林総合研究所の資料でも、この深さが挙げられています。ただし土が深い場所では、地下茎がもっと深くまで伸びることがあります。
それと、地面から10センチほど上端を出して埋めてください。 地表からも入ってくるからです。継ぎ目と溝の底からも入りますので、そこは確実に密着させます。地面に敷く防草シートとは別物でして、防草シートのほうは地表に芽が出るのを抑えるものですから、横に走ってくる地下茎は止められないんですよ。
つまり3つとも、困りごとの出どころは同じです。地上ではなく、土の中に残った地下茎。 ということは、やることも1つに絞れますね。
では、その地下茎をどうすればいいのか。次にいきましょう。
庭の笹を駆除する4つの方法
笹の駆除方法は、大きく4つです。掘って取るか、薬で枯らすか、刈り続けて弱らせるか、上から遮るか。 地下茎に対してできることが、この4つしかないからですね。
どれを選ぶかは、笹の広がっている範囲と、まわりに残したい植物があるかどうかで決まります。ただ先にお伝えしておくと、どれか1つで終わることは少なくて、たいていは2つ以上を組み合わせることになりますよ。
| 方法 | 向いている庭 | 向いていない庭 |
|---|---|---|
| 掘って取る | 範囲が狭く、土が掘れる状態 | 庭木の根元、庭石の下、舗装の近く |
| 薬で枯らす | 範囲が広く、掘るのが難しい | 残したい庭木や花壇がすぐ近くにある |
| 刈り続けて弱らせる | 薬も掘り起こしも使えない。時間はかけられる | 隣の土地の笹と地下茎がつながっている |
| 上から遮る | 駆除したあと、その場所を使いたい | 下地を作る手間をかけられない |
地下茎ごと掘り起こす
掘れる庭なら、まず選びたいのが掘り起こしです。笹のように地下茎で増える植物は、刈るだけでなく根ごと抜くことが再発を止める決め手になります。地下茎そのものを庭の外に出してしまえば、そこから生えてくることはありませんからね。
ただ、どこまで掘るかが問題になります。見えている笹の根元だけでは足りません。地下茎は横に走っていますから、どちらの方向へ伸びているかを追いながら掘り進めることになります。
そうなると、道具も変わってきます。T様邸のところで書いたとおりスコップでは刃が入りませんので、つるはしか唐鍬(とうぐわ)を用意してください。
細い地下茎なら、T様邸で使ったようにペンチでつかんで引き抜くほうが早いですよ。ただし太いものはペンチだと途中で切れますので、そこは掘って切り離してから引きます。
道具がそろったら、あと1つ。足元です。刈ったあとの笹の切り株は、斜めに尖っていて長靴を貫きます。 ですから刈るときは地際で水平に刈って、作業中は厚底の靴を履いてください。笹と竹の作業で、いちばん多いけががこれなんですよ。
ただですね、庭木の根元、庭石の下、ブロック塀のきわ、舗装の近く。こういう場所は無理に掘るとまわりを傷めてしまいます。
![掘り出した笹の地下茎と根。ここまで出しても取り切れない分は残る]取り切れなくて当たり前だと思ってください。 取り切れない分をどうするかが、次の2つの方法になります。](https://www.nishiharazoen.com/wp-content/uploads/sasa04.jpg)
除草剤で枯らす
掘れない場所と、掘ったあとに残った分には、除草剤を使います。
除草剤は、笹に対してしっかり効きます。 ここは押さえておいてください。
薬のいちばんの利点は、掘れない場所にも届くことです。地面の下がコンクリートでも庭石の下でも、葉から吸わせれば地下茎まで薬が回りますからね。掘り起こしとは、届く範囲がまるで違うわけですよ。
ただし、届くことと枯れきることは別です。1回で終わることはまずありません。2年から3年、繰り返すことになるとお考えください。
ただ、ここが大事なんですが、笹だけを選んで枯らす薬はありません。 かかった植物はどれも枯れます。残したい庭木や花壇がすぐ近くにあるなら、掘り起こしに戻るか、次の遮る方法を厚くしてください。
薬の種類と使い方は、次の章で詳しくお伝えしますね。
刈り続けて弱らせる
薬も使えない、掘り起こしもできない。そういうお庭もありますよね。そのときに残る方法がこれです。
刈っても生えてくるのに刈り続けて意味があるのか、と思われるかもしれません。ところが、意味があるんですよ。
なぜかと言いますと、笹は芽を出すたびに、地下茎の蓄えを使うからなんですね。本来はその芽が葉を広げて光合成をして、使った分より多く蓄えを戻します。その戻る前に刈ってしまう。 これを繰り返すと蓄えが減っていって、やがて芽を出す力が尽きます。
ということは、刈る回数と続ける年数が効いてくるわけです。目安は春先・夏・秋の年3回を、3年から5年。1年や2年でやめると、蓄えが戻って元に戻ります。
ただ、この方法が効かないお庭が1つだけあります。隣の土地の笹と地下茎がつながっている場合です。こちらでどれだけ刈っても、外から養分が送られてきます。庭の真ん中では生えないのに塀ぎわだけ毎年生えるようでしたら、まずそちらの対策が先になります。
防草シートやコンクリートで抑える
掘ったあと、あるいは枯らしたあとに、上から遮る方法です。取り切れなかった地下茎を、光と空気から切り離すわけですね。
ここで結果を左右するのは何だと思いますか。実はシートやコンクリートの種類ではないんですよ。その下の下地です。
下地というのは、シートを敷く前に地面をどう作っておくかということですね。いちばん大事なのが、雑草の種や根が混ざった表面の土を鋤取(すきと)って処分すること。鋤取るというのは、地面の表面を薄く削り取ることです。目安は5センチほどですね。
ただし気をつけていただきたいのが、この5センチは、表面にある雑草の種を捨てるための深さだということです。笹の地下茎は、それよりずっと深いところを走っています。5センチ削っただけでは地下茎は残りますので、笹の場合は地下茎を掘り起こすことを目的にしないといけません。
いずれにせよ、この工程を省くと、防草シートの下に残った種と地下茎から、芽が出てきます。
なので、生えている草を刈っただけの上にシートを敷くのは、いちばん避けたいやり方でして、あとで気づいても、めくってやり直すしかありません。
刈った笹と掘り起こした地下茎の処分
掘る、枯らす、刈る、遮る。方法はこの4つで全部です。ただ、どれをやっても最後に残る作業が1つあります。刈った笹と、掘り出した地下茎の処分ですね。
これ、必ず植木の剪定ゴミと一緒に出してください。
地下茎って、切れても生きているんです。節が残っていれば、そこから芽が出ます。庭の隅に置いておくと、土や落ち葉に埋もれて、そこが新しく発生してしまうんですよ。せっかく掘ったのに、また同じことの繰り返しになります。
出すときは、土を落として出すようにしましょうね。土が付いたままだと受け取ってもらえない自治体が多いんですよ。
つまりこの4つは、どれか1つを選ぶものではありません。掘って、残った分を薬で枯らすか刈り続けて、その上を遮る。 この順で重ねるのが基本の形です。
そのうち、いちばん迷うのが除草剤だと思います。次に選び方をお伝えしますね。
笹に効く除草剤の選び方と使い方
おすすめの除草剤はどれですか、とよく聞かれます。ただ、これが1つに決まらないんですよ。
笹に使う除草剤は、葉から吸わせる茎葉処理型と、土に撒く土壌処理型の2つに分かれます。選ぶときの軸も2つあります。

| 見る軸 | 茎葉処理型(グリホサート系) | 土壌処理型(塩素酸系) |
|---|---|---|
| 笹への効き方 | 葉から吸わせる。刈らずに散布したいときに使う | 土に撒くだけで地下茎に届く。笹のように茎が細いものには、こちらのほうが向いています |
| 庭木や花壇を残せるか | 残せます。土に落ちた成分は微生物が分解します | 残せません。数か月は土に薬が残ります |
残したい植物があるなら茎葉処理型、無いなら土壌処理型。 これがいちばん分かりやすい分け方です。
違いは、薬が笹の体に入る場所なんですね。葉から入れるか、根から入れるか。たったこれだけの違いなんですが、これが庭木や花壇を残せるかどうかを分けるんですよ。
では具体的にどんな除草剤があるのかお伝えしていきますね。
笹に効果的な「茎葉処理型」の除草剤 ラウンドアップマックスロード・サンフーロン
葉にかけて、そこから根まで枯らす型です。有効成分はグリホサートといいます。
このグリホサート、土に落ちると微生物が分解してくれるんですよ。ですから薬が土に残りません。撒いた場所に、あとから花や野菜を植えることもできます。庭木や花壇が近いお庭では、こちらを選んでください。
代表的なのがラウンドアップマックスロードですね。散布して1時間ほどで雨に流されにくくなりますし、朝露がついた葉や気温が低い時期でも効きます。サンフーロンは同じグリホサート系で、価格を抑えた製品です。効き方の考え方は変わりませんので、予算に合わせて選んでいただければと思います。


どちらを選ぶ場合も、購入前にラベルの「適用雑草と使用方法」の欄を見てくださいね。そこにササや竹が載っていない製品は、笹には効きません。 ここ、意外と見落とされます。
笹に効果的な「土壌処理型」の除草剤 クロレートS・デゾレートAZ粒剤
顆粒を土に撒いて、根から吸わせる型です。掘り起こしたあとのように、葉が無い状態でも使えるのがこちらですね。
代表的なのが2つあります。デゾレートAZ粒剤は日本カーリット製で、マダケ、モウソウチク、ササなどに適用があるものです。弊社でも、この製品で孟宗竹を枯らしました。 もう1つのクロレートSは塩素酸ナトリウムが有効成分で、笹や竹だけでなく、ススキのような手強い植物にも使われます。どちらを使うにしても、撒く量は必ずラベルの数字に従ってくださいね。


ただですね、この型には気をつけることがあるんですよ。
まず、購入するときに書類の提出が必要です。どちらの製品も必要でして、ホームセンターで買い物かごに入れて終わり、とはいきません。とはいえ、どこにどう使うのかを書く簡単なものですので、身構えなくて大丈夫ですよ。それとクロレートSは劇物の指定を受けているので、保管と取り扱いにも注意が要ります。
そしてここが大事でして。土に効かせる薬ですので、撒いたあと数か月は薬が土に残ります。 その間はそこに何も植えられません。ですから庭木や花壇を残したいお庭では、この型は使えないとお考えください。
撒く時期と薄め方
では、いつ撒けばいいのか。ここが型によって正反対でして。葉から吸わせるタイプを撒くなら、秋から冬にかけて、9月中旬から12月ごろがいちばん効果的です。
なぜこの時期なのか、分かりますでしょうか。この頃、笹は翌年の新芽を出すために、地上の葉で作った養分を地下茎へ送っているんですね。葉から吸わせた薬剤も、その養分と一緒に地下茎まで運ばれていくわけです。春から夏は新しい芽を伸ばすほうに養分が使われるので、地下茎まで届きにくくなります。
これは弊社の経験だけの話ではありません。公的機関の林業試験場が出している竹やササの防除の資料でも、秋から冬の散布がすすめられています。
ただし条件が1つあります。葉が緑色をしていることです。笹は冬も葉が付いたままですので、寒くなっても撒けますよ。ただ低温のときは薬が体の中をゆっくり移動しますので、枯れるまでに時間がかかりますね。撒いたのに変化がないと思っても、そこで判断しないでください。
それともう1つ、撒く前に刈らないでください。 刈ってしまうと、薬を吸わせる葉が無くなってしまいます。掘るなら先に刈る、この薬を使うなら刈らずに残す。ここは分けて考えてくださいね。
一方、土に撒く土壌処理型は、逆に春が適期です。 デゾレートAZ粒剤はメーカーの資料で3月から5月の散布がすすめられていて、効き始めるまで15日から30日、枯れるまで30日から60日とされています。クロレートSも、春のタケノコが出る時期に撒くのがいちばん効くと言われています。根から吸わせる薬なので、地下茎が動き出す春に合わせるわけですね。手元の薬がどちらの型か確かめてから、時期を決めてください。
薄め方にも、笹ならではのポイントがあるんです。笹はほかの雑草と同じ倍率だと、なかなか枯れてくれません。ですので、ラベルの「適用雑草と使用方法」の欄でササ類の倍率を確かめて、その範囲の中で濃いほうを選んでください。
ここで大事なことを1つ。ラベルに書いてある倍率より濃くしないでください。 農薬は登録された倍率で使うことが法律で決まっています。それに濃くしても効きません。濃すぎると葉のほうが先に枯れてしまって、かえって地下茎まで薬が回らなくなるんですよ。
撒き方にも理由があります。笹の葉って、水を弾きやすいんですよ。ですからジョウロでかけると、液が葉の上を転がって、そのまま地面に落ちてしまいます。噴霧器で霧にして、葉の表面に細かく付着させてください。
この弾きやすさに、もう1つ手があります。展着剤(てんちゃくざい)という、薬を葉にくっつきやすくするものです。サンフーロンのようにグリホサートだけの薬には足してください。ラウンドアップマックスロードははじめから入っていますので要りません。
- 装備は、マスク、ゴーグル、ゴム手袋、長袖長ズボン、長靴。霧にすると鼻や口から入りやすくなりますし、目に入ると危険です。
- 風の強い日は避けてください
- 隣の家の植木にかからないように気をつけてください。 これがこの作業でいちばん多いもめごとです。境界に近い場所で撒くときは、風のない時間帯を選んでください
庭木や花壇が近いときの注意
確認していただきたいのは2つです。風で飛ぶ範囲と、雨で流れる先。 散布した液は、風があれば数メートル先まで飛びますし、雨が降れば地面を伝って低いほうへ流れます。
ただ、庭木があるからといって、すぐにあきらめなくても大丈夫ですよ。弊社では、残したい木の側にベニヤ板やビニールを立てて遮ってから撒くことがあります。それと、薬がかかって枯れるのは葉と、緑色をした若い茎です。木の幹の、樹皮になっている部分に少しかかった程度でしたら、たいていは枯れません。
家庭菜園がある場合は、次に何をいつ植える予定かも確かめておきましょう。どれか一つでも不安が残るようでしたら、薬剤を使わずに掘り起こす方法に切り替えるほうが、結果として早く済みますよ。
つまり除草剤選びは、お庭に残したい植物があるかどうかで決まります。あるなら葉から吸わせる茎葉処理型、無いなら土に撒く土壌処理型。ここさえ間違えなければ、あとはラベルどおりに使うだけです。
ところで、薬を使いたくないという方から、石灰や熱湯ではだめなのかとよく聞かれます。次にお答えしますね。
石灰・熱湯・塩で笹は枯れるのか
先に結論を言ってしまいますね。石灰も熱湯も塩も、笹の駆除の中心にはならないんです。
なぜかというと、3つとも地下茎に届かないからなんですね。ここまで読んでいただいた方はもうお分かりだと思います。地上に何をかけても、土の中の地下茎に届かなければまた生えてきます。
とはいえ、この3つがよく出てくるのには理由があるんですよ。ホームセンターで手に入りますし、除草剤より安心して使えそうに見えるじゃないですか。それぞれ何ができて何ができないのかを、順にお伝えしていきますね。
石灰は土を変えるだけで、地下茎には届かない
石灰は、土の酸度を調整するための資材です。笹を枯らすための資材ではありません。
土をアルカリ性に傾けて、植物の育ちにくい環境にする。そういう考え方はあります。笹が自生する日本の森林の土は酸性ですから、理屈としては分からなくもありません。
ただ、これは試験で否定されています。 国の森林総合研究所が、竹林に消石灰をまく試験をしています。結果は「竹には変化が見られなかった」。切り株に生石灰の水溶液を注いだ試験でも、翌年の地下茎は瑞々しいままでした。笹は竹と同じイネ科タケ亜科ですので、同じことが起きると考えられます。
土の性質を変えるのは、地下茎を取り除くこととは違うんですよ。地下茎が残っていれば、条件がそろったときにまた芽が出ます。
しかも困ったことに、性質が変わった土は笹だけを選びません。庭木、花壇、芝生、家庭菜園が近い場所では、そちらの育ちにも関わってきますよ。
それともう1つ、石灰そのものが危ないという話をしておきます。生石灰は水がかかると100度以上に発熱して、やけどをします。消石灰は目に入ると失明の危険があります。 どうしても使うなら、粒状の苦土石灰のように扱いやすいものにしてください。
使ってよいのは、まわりに残したい植物がなくて、その場所を今後も土のまま使う予定がない場合だけです。花壇にする予定がある場所や、庭木のそばでまいてしまうと、笹は残ったまま庭木のほうが弱るという、いちばん残念な結果になりかねません。
熱湯は地上部だけで、地下茎には届かない
熱湯は、地上に出ている笹や浅いところの新芽にはききます。問題はその先でして。土って、熱を伝えにくいんですよ。表面に熱湯をかけても、数センチ下の温度はほとんど変わりません。そして地下茎は、そのさらに下を走っています。つまり熱が届く前に、温度が下がってしまうんですね。
小さな新芽が数本出ている程度でしたら、その場の対処として使えます。ただ広い範囲や、繰り返し生えてくる場所では現実的ではありませんね。やけどの危険もありますし、近くの庭木や花壇にも熱の影響が出ます。
塩は土に残って、あとから何も育たなくなる
塩には確かに植物を枯らす作用があります。ただ、お庭では使わないでください。土に塩分が残るからです。
それに、そもそも効きません。 同じ森林総合研究所の試験で、竹林に食塩をまいた結果がこうです。竹には変化が見られなかった一方、シダなどの下の草はほとんど無くなってしまいました。 生えている竹に飽和食塩水を注いでも、色も変わらず葉も落ちませんでした。
つまり笹は枯れずに、まわりの植物だけが枯れるわけですね。いちばん困る結果です。
そして塩は、葉から吸わせるグリホサート系の除草剤と違って微生物に分解されません。雨で流れるか、土の下へ染み込むだけです。一度まいた場所は、あとから花や野菜を植えても育ちにくくなりますし、流れた先の土や隣の敷地にも広がっていきます。
庭として今後も使う場所であれば、塩は選択肢に入りません。
こうして見ていくとお分かりいただけると思いますが、手軽に見える方法ほど、地下茎には届いていないんですよ。笹の駆除で結果を分けるのは、地上に見えている部分ではなく、土の中に残っているものをどう扱うか。ここに尽きます。
では、掘るか薬を使うかを決めたとして、いつやるのがいいのか。次にいきましょう。
笹の駆除に適した時期と、根絶までにかかる期間
作業する時期は、選んだ方法で変わります。しかも除草剤は、型によって適期が正反対なんですよ。ここを取り違えると効きません。
| やること | 適した時期 | なぜ |
|---|---|---|
| 葉から吸わせる除草剤(茎葉処理型) | 秋から初冬(9月中旬〜12月) | 葉で作った養分を地下茎へ送る時期なので、薬も一緒に運ばれる |
| 土に撒く除草剤(土壌処理型) | 春(3月〜5月) | 根から吸わせる薬なので、地下茎が動き出す時期がいちばん効く |
| 掘り起こし | いつでもできる。真夏だけ避ける | 藪の中にスズメバチがいることがある。熱中症の危険もある |
なぜ正反対になるのか。薬が体に入る場所が違うからなんですね。葉から入れる薬は、葉から地下茎へ養分が下りていく秋に合わせます。根から入れる薬は、地下茎が動き出して水を吸い上げる春に合わせます。同じ除草剤でも、乗せる流れが逆なんですよ。
そして期間なんですが、これは正直にお伝えしておきますね。笹の駆除は、1シーズンでは終わらないことが多いんです。ここは先に知っておいていただいたほうがいいと思います。
除草剤を撒いたあとは、2〜3週間そのままにする
葉から吸わせるタイプを撒いたあとは、すぐ刈らないでください。 薬が地下茎まで移動するのに3日ほど、枯れてくるまでに10日ほどかかります。刈ってしまうと、薬が回ったのかどうかも分からなくなるんですよ。撒いてから2〜3週間は、そのまま様子を見てください。
それと、これは先に知っておいていただきたいのですが、枯れた笹はその場に立ったまま残ります。 薬で枯らしたあと、結局それを刈って処分する手間はかかるということですね。しかも枯れた笹は乾いて硬くなっているので、生えているときより刈りにくいんですよ。
掘り起こしは、真夏を外せばいつでもできる
掘り起こしのほうは、実はいつでもできます。「冬でないとだめ」ということはありません。ただし真夏だけは避けてください。T様邸のように茂みの中にスズメバチが巣を作っていることがありますし、熱中症の危険もあります。
時期より大事なのは、地面の状態ですね。カラカラに乾いて固いときも、雨のあとでぬかるんでいるときも、掘りにくくなります。それと笹が密に生えているなら、先に地上部をある程度刈って、作業できる場所を確保してから地下茎を追っていきましょう。無理に掘ると、地下茎を途中で切ってしまったり、近くの庭木の根を傷めたりしますので。
工事で仕上げる場合にかかる日数
業者に頼んで仕上げる場合の日数もお伝えしておきます。防草シートと砂利でおおむね1週間から2週間、コンクリートは固まるまでの養生を含めて1週間程度が目安です。ただし工事の規模によっては1か月以上かかることもあります。
ここまで読むと、思ったより短いと感じられたのではないでしょうか。時間がかかるのは、そのあとの確認の期間なんですよ。
1シーズンでは終わらないことが多い
掘り起こしても、除草剤を撒いても、防草シートを敷いても、地下茎の一部が残っていれば新しい芽が出ます。ですから、地上部が無くなった時点で「終わった」と判断しないでください。
見るタイミングも決まっています。笹の新芽が出るのは春から初夏です。 ですから秋に除草剤を撒いた場合、判断できるのは翌年の春以降になります。冬のあいだは何も出てきませんので、枯れたと思って安心しないでくださいね。
そして新芽が出たとき。これ、失敗ではないんですよ。残っていた地下茎の位置が分かった、ということなんですね。小さいうちのほうが処理しやすいので、見つけたら早めに抜くか刈るかしてください。放っておくと葉が広がって、また地下茎に養分が戻ってしまいます。
つまり時期で押さえるのは2つです。薬は型に合わせて秋か春。掘るのは真夏を外す。 そして終わったかどうかを判断するのは、作業した年ではなく翌年の春です。
ここまでやっても、生えてくることがあります。ただ、出てくる場所には決まった型があるんですよ。次にお伝えしますね。
駆除したあとに笹がまた生えてくる場所
笹が再び生えてくる場所って、実はだいたい決まっているんですよ。防草シートの継ぎ目、配管まわりと外壁のきわ、そして薄いシートの下です。ここが分かっていれば、工事の段階で先に手を打てますよね。
掘り起こして、防草シートを敷いて、砂利まで入れたのに、しばらくすると笹が生えてくる。そういうご相談、けっこう多いんですよ。それで現場を見にいくとですね、生えている場所が毎回似ているんです。
防草シートの継ぎ目と、配管まわり・外壁のきわ
防草シートを敷いたお庭で、いちばん雑草が生えやすいのが、配管のマスまわりと外壁とのきわなんです。マスというのは、地面に埋まっている四角いふたの部分ですね。排水や水道の点検口になっているところです。
なぜここなのか。シートを切って合わせる場所ができるからなんです。平らな場所には隙間なく敷けますが、配管が立ち上がっている場所や、建物の外壁に突き当たる場所では、そうはいきません。この切った部分の処理が甘いと、そこから芽が出ます。
ではどうするか。弊社では、配管のまわりは形に合わせて正確にくり抜いたうえで、専用の防水粘着テープで隙間なく密閉します。継ぎ目も同じで、粘着力の強いテープで貼り合わせるんですね。テープを使わないとシートがずれて、そこがまた隙間になってしまいますから。
ですから工事を頼まれるときは、継ぎ目ときわをどう処理するんですかと聞いてみてください。ここをすらすら説明できる業者さんは、実際にやっていますよ。

薄い防草シートは地下茎に突き破られる
防草シートなら何でもいい、と思っていませんか。実はそうではないんですよ。笹の場合、薄いシートは突き破られてしまいます。
防草シートには織布(おりぬの)と不織布(ふしょくふ)の2種類があります。織布は糸を編み込んだ布なので網目から光が入りますし、紫外線にも弱いんですね。スギナやチガヤのように地下茎で増える植物は、織布のシートを突き破ってくることがあるんですよ。 笹も同じです。ですから笹に使うのは、繊維を絡ませて固めた不織布のほうになります。
弊社が使っているのは、デュポン社のザバーン(プランテックス)という不織布のシートです。繊維を4層に重ねて熱で固めたもので、ほかより太い繊維を使っているんですね。ただし、この製品を選べば終わりではありません。厚みが数種類ありまして、笹のように地下茎で増える植物には厚いものが要ります。

砂利や人工芝の上に土が溜まると、その上から生える
これ、意外と知られていないんですが、防草シートの上に敷いた砂利や人工芝の上に土や落ち葉が溜まると、その上から雑草が生えてくるんですよ。シートの下からではなく、上からです。
溜まった土は、飛んできた種が発芽できる状態になるんですね。シートは無事なのに草が生えるものですから、「シートが効いていない」と思われることが多いんですよ。
これはシートの問題ではなく、手入れの問題です。落ち葉が溜まりやすい場所では、年に何回か掃いて取り除いてください。

シートを敷く前に、表層の土を鋤取る
この3つ全部に効いてくるのが、シートを敷く前の下地です。実はここがいちばん結果を左右します。
やることは3つの方法の章でお伝えしたとおり、表面の土を鋤取って処分することです。ここで補っておきたいのは、下地を作っても防げないことがあるという点でして。
シートを敷いても、飛んでくる種を完全に防ぐことはできません。ただシートがあると根が深く張れないので、上から生えたものは簡単に抜けるんですよ。問題になるのは、シートの下に地下茎や種が残っている場合です。下から押し上げてくるものは、そう簡単には抜けません。
つまり再発する場所は、シートの切れ目と、シートの薄さと、シートの上。3つとも、シートそのものではなくその周りの処理で決まります。業者を選ぶときに見るのも、ここです。
さて、ここまでが笹の駆除でやることの全体になります。では、これをご自身でできるのかどうか。次にお伝えしますね。
自分でやるか、業者に頼むかの判断
分かれ目は2つです。笹が広がっている範囲と、地下茎が届いている先。
なぜこの2つなのか。その庭で地下茎を取り切れるかどうかが、ここで決まるからなんですね。範囲が狭くて土が掘れるなら、地下茎を庭の外に出しきれます。ところが庭木の根元や舗装の下まで届いていると、掘れない場所が必ず出てきます。そこからまた生えてくるわけです。
ご自身のお庭がどちらなのか、確かめながら読んでみてください。
自分で進めやすいのはこんな庭
次の4つに当てはまるようでしたら、ご自身でも進められると思います。
- 笹が生えている範囲が数平方メートル以内で、どこまで広がっているかが見て分かる
- 土が掘れる状態で、コンクリートや庭石の下ではない
- 近くに残したい庭木や花壇がない、または十分に離れている
- 何度か様子を見ながら、時間をかけて進められる
いかがでしょうか。4つとも当てはまりましたか。この中で見落とされやすいのが、4つ目の「時間をかけて進められる」です。笹の駆除は、掘った年に決着がつきません。翌年の春に出てくる新芽を見て、そこから2年目の作業が始まります。ですから1回で終わらせるつもりで始めた方は、たいてい途中でやめてしまうんですよ。
進め方としては、まず地下茎を掘り起こします。そのあと取り切れなかった分に除草剤を使うんですが、ここで薬の選び方が変わってくるんですよ。掘った直後って、葉が1枚もありませんよね。ですから葉から吸わせるタイプは効きません。この場合は顆粒の除草剤を土に撒いて、残った地下茎に直接効かせます。撒くのは春(3月から5月)です。 新芽が出てくるのを待てるようでしたら、葉が育ったところで葉から吸わせるタイプを秋に撒く、という進め方でも構いませんよ。
業者に相談したほうがよいのはこんな庭
一方で、次のどれかに当てはまる方。こちらは一度ご相談いただいたほうが、結果として早く済むと思います。
- 笹が庭全体や広い範囲に広がっている
- 草刈りや市販の除草剤を何度も試したのに、また生えてくる
- 地下茎が庭木の根元、花壇、庭石、境界のブロック塀まで広がっている
- コンクリートや舗装のきわから生えている
- 駆除だけでなく、生えてこない状態まで仕上げたい
- 笹の中にスズメバチの巣がある、または高い木の伐採も必要になる
とくに3つ目と4つ目に当てはまる方。ここは掘るだけでは終わらないんですよ。取り切れない地下茎を前提にして、防草シートの立ち上げやコンクリートの下地まで含めて考える必要がありますから。

それから2つ目に当てはまる方から、以前に別の会社へ頼んだのに再発してしまった、というご相談をいただくことがあります。もう頼みにくいと思われるかもしれませんね。弊社では他社が施工した工事のやり直しもお受けしています。 ただし現場の状態によって条件が付く場合があります。
頼んだあとの流れと、相談前に用意しておくとよいもの
業者に頼むと、そのあと何が起きるのか。ここが分からないと不安ですよね。弊社の場合の流れをお伝えしておきます。
初回はお客様のお宅にうかがって、テーブルのある席で約2時間、お話をうかがいます。笹のことだけでなく、庭をこれからどう使いたいかまでお聞きするんですね。そのあと施工する場所の調査と計測をして、後日3つのプランの見積もりと図面と完成予想図をお出しします。そのうえで、もう一度打合せをします。打合せの回数は平均で2回から3回ですね。
ご相談の前に、次の3つを用意しておいていただけると、話が早く進みますよ。
- これまでに試したこと。刈った、除草剤を使った、シートを敷いた、などですね
- その庭をこれからどう使いたいか。駐車場にしたい、花壇を作りたい、手入れを減らしたい、など
この2つ目がいちばん大切なんですよ。 同じ笹の駆除でも、そのあと畑にしたいのか駐車場にしたいのかで、下地の作り方が変わってきますからね。
つまり分かれ目は、腕でも道具でもありません。その庭で、地下茎を取り切れるかどうかです。取り切れないお庭なら、取り切れない前提の工事が要ります。
庭の笹の駆除でよくある質問
最後に、ご相談のときによく聞かれる3つにお答えしておきますね。
熊笹と篠竹、それに竹も、同じように駆除できますか
はい、考え方は同じです。熊笹も篠竹も、笹竹や笹草と呼ばれるものも、笹薮になっているものも、どれも地下茎で増えます。ですから地上部を刈るだけでは駆除できません。掘る、枯らす、刈る、遮るの組み合わせで考えていきます。
竹も同じ仲間でして、笹とはイネ科タケ亜科という同じ分類に入ります。違うのは薬の入れ方ですね。竹は幹が太いので、穴を開けて原液を注ぐことができます。笹は幹が細いのでそれができず、葉にかける方法になります。
グリホサートの除草剤を庭で使っても大丈夫ですか
農林水産省に登録されている製品を、ラベルに書かれた使用方法と注意事項に従って使う。これが前提になります。使える場所と対象は製品ごとに決まっていますので、購入前にご確認くださいね。お子さんやペットが庭に出る場合は、散布後に乾くまで入らないようにしていただくと安心です。
一度駆除したら、もう生えてきませんか
正直にお答えしますと、生えてこないと言い切れる方法はありません。 重機を入れても、地下茎を100パーセント取り切ることはできないからです。
ただ、生えにくい状態にすることはできます。地下茎をできるかぎり撤去して、表層の土を鋤取って、厚い防草シートを継ぎ目ときわまで処理して敷く。この3つで、残った地下茎が上がってくる場所が大幅に減ります。
そして生えてきた場合も、小さいうちに抜けば広がりません。生えない庭を目指すより、生えても簡単に対処できる庭を目指す。 そのほうが現実的だと、私は考えています。
奈良県内で、笹の駆除や雑草対策をお考えの方へ
- 刈っても刈っても笹が生えてきて、草刈りが追いつかない。
- 市販の除草剤を試したのに、また生えてきてしまった。
- ご実家やご両親から受け継いだお庭が、手入れしきれなくなってきた。
- 駆除だけでなく、生えてこない状態まで仕上げたい。
そんなお悩みがありましたら、まずはお気軽にご相談ください。笹はお庭ごとに、地下茎の伸びている方向も、掘れる場所も違います。実際に現地を拝見したうえで、どこから出てきているのかを見極めて、そのお庭に合う方法をご一緒に考えます。
なお、ご依頼は3月から5月に集中します。夏の草が伸びる前に間に合わせたいということでしたら、1月か2月にご相談いただくのが確実です。
















